肥えた羊の製造過程

現実逃避が趣味の社会人の、ライブや映画や舞台の備忘録

【ドラマの感想をどうしても語りたくなった】怪物くん5話

※書き手側の基本情報・視聴スタンスについては下段に記載。
 
第5話の柱は
・ドラキュラの「街の灯」(チャップリン
・怪物王子がお供への愛情を恋と勘違い
以上の2本。
 
今回は裏読みや補完するようなポイントが少なく、極めて明快なストーリー。
今までで1番 「愉快、痛快、奇々怪々」 だったような気がします。
新しい演出家も投入され、これで全演出家が揃いました。
個人的な好みではトップクレジットの演出家があまり相性が良くないという残念な結果が出ました orz
折り返し地点にきて、やっと物語展開へ向けての土台が固まった感のある第5話。
怪物王子とお供らの関係を視聴者へ明示できたと思います。
 
では、読みづらくて申し訳ありませんが↓
 
タツノリ役ww ほんとに良く見た顔のそろうドラマだなー。
・フランケンに「ウタコ好きなのか?」と言っていたのはやはりリセットされているのか、
 それとも好き・嫌いと恋愛が結びつかないだけなのか。
・大王「変化があまり見られぬ気がするのだが」って、毎回水晶で覗いてにまにましているのに(笑)
 「変化があまり見られない」の意味するところは、「いかに王子の基礎力が低いか」という事でしょうか。
 前回4話は開始時と終了時で成長がはっきりした回ではありましたが、
 このドラマは各回の設定リセットが多く見られるため
 今回のエピソードの王子の初期値を伝えたものとしても解釈できます。
・ヒロシとの会話の友達度は段々とあがっていて微笑ましい。
・意外とドラキュラよりも狼男の方がちょっと小難しい単語を使っている。
・トマトジュースのクオリティー!相変わらず美術スタッフ、いい仕事します。
・えーと、目の見えない方がジュースを拾って転んでる人にぴったり差し出すことについては
 演出上の嘘としてスルーしろって事ですかね。
・ここで登場する執事カフェの名前 「ロトパゴス」
 ちょっと気になって調べてみたらギリシャ神話でヒットしました。
 [蓮の実を主食としている人々。実には食べた人の欲望や意欲を薄れさせる作用があり、
 平和かつ無気力に暮らしている] だそうで。うーわー。
・「お散歩」「お食事」「お年寄り」「お金」と、ちょいちょい王子感を醸す言葉使いが好きなので、
 「お説教」にして欲しかった。
・マリスの真綿で首を絞めるセリフが腹に一物抱えてる雰囲気が出ていてたまらないわけですが。
 基本的にデモリーナを追い詰める事しか言わないっていう。
・デモキン封印が100年前の設定ですが、デモリーナは悪魔になってどれくらいなんでしょう…。
 単純に1910年には社会主義者の弾圧で幸徳秋水の逮捕などがありましたが、
 高杉(デモリーナ)の罪状が「大逆罪」ってことはこの辺の一派に巻き込まれたってことでしょうか。
 しかしそうするとデモキンと関わった期間がちょっと短すぎるしなー。
・挿入歌2番の流れるこんな場面で超現実的犯罪…未成年者による犯罪増加恐ろしい…。
・カレーのスプーン、コップINカムバック!1話以降なくて寂しい。
・茜が悪魔族によって影響を受けている、という認識で視聴していましたが、
 そうするとダークマターとのリンク以外にもフォロー描写がほしい気が…。
・「やめろ変態」かぶせ使用、素晴らしい(笑)
・乱入されたときのヒロシがリモコンを逆さに持ったあげく
 鉛筆と間違えているような持ち方してるのがちょっと良い。っていうかほんとにお助けアイテム化がひどいww
・そろそろ念力にも新パターンほしい。
・対する相手がアックマーからデモリーナに代わってから
 「悪魔族に綺麗を言わせて主人公側に否定的発言をさせての社会風刺」が
 逆転傾向にあるように思います。だんだんと“勧善懲悪のヒーローもの”の色が強くなっていってる様です。
 ここまでは「無知な怪物王子が教えられた言葉をそのまま使う」ことが王子の生育背景を表し、
 また、あえてポイントをズラすことで視聴者への問題提起と制作側による明確な回答を回避していた部分が
 王子自身の言葉を加えることで成長の指針とするとともに、善悪のポジションをシンプル化させ…考えすぎ?
・ドラキュラの恋の終わり方、完全にチャップリンww
・狼男もフランケンも意見が前半と真逆ですが(笑)
 
さて、次回。
お供との絆の明示と補強の次は親子関係ですね!
デモキン復活も楽しみですが、個人的には市川家パパ役に岡田達也がオイシイです。
ほんとに舞台系役者の起用が多い作品だこと。
 
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【書き手側の基本情報・視聴スタンス】
 
役者が好きなのと作品が面白いのは別物!!
 
アニメは第2期(カラー)の再放送世代。
TV放送よりもレンタルで見た劇場版2作目の印象がすこぶる強い。
怪物大王が悪魔の呪いによって石にされ、時間経過で短剣が深く胸に刺さっていくヤツ。
(めっちゃ怖くて布団にもぐって観た。そして夜、夢でうなされた。たぶん幼稚園時代)
原作漫画は最近、廉価版を数話読んだ程度。
漫画の感想→子供向けのキャラクターヴィジュアルでフィルターかかってるけど、これ、エグい…。
 
ドラマのこれまでの印象など:
怪物王子がひとつずつ物事を理解し成長する部分においては蓄積性があり、
その他の設定については各回で断続的であると解釈しています。
まだ折り返しなので全話終了した段階でどうなるのかわかりませんが
そういうスタンスで見ないと腑に落ちないところが出てきたので。
本筋のブレ・粗(に見える部分)は小技・小ネタでプラマイゼロ。
毎回スタッフの遊び心がたまらない。
高い技術とチープさの混在具合が好き。